立命館大学は、尿失禁患者をケアする介護施設などでの利用を想定し、電池を使わず、無線通信により紙おむつの交換タイミングを通知する「ワイヤレス尿失禁センサシステム」の試作品を開発し、報道陣に向けてデモンストレーションを公開した。尿により発電した電力を使って無線通信し、その受信間隔からパソコンなどでおむつにたまった尿量を推定、おむつを交換する最適なタイミングを通知する。通信のための電池は不要で、電極を内蔵する紙おむつは使い捨て。「センサ」と呼ぶ無線通信などの電子回路部分は繰り返し利用を想定する。

試作した紙おむつ。前についているのが「センサ」(電子回路)。腹からお尻に向かって外から透けて見える線状のものが電極。
試作した紙おむつ。前についているのが「センサ」(電子回路)。腹からお尻に向かって外から透けて見える線状のものが電極。
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交換を通知するシステム画面。ID5の「センサ」から交換アラートが出ている(画面左の赤丸)。詳細データでは、まず120mLの尿注入があり、その後さらに注入があったために交換アラートが出たことが分かる(画面右上のボックス)。手前のテーブル上に置かれているのは、今回のシステムを構成する紙おむつ、受信器、パソコン。
交換を通知するシステム画面。ID5の「センサ」から交換アラートが出ている(画面左の赤丸)。詳細データでは、まず120mLの尿注入があり、その後さらに注入があったために交換アラートが出たことが分かる(画面右上のボックス)。手前のテーブル上に置かれているのは、今回のシステムを構成する紙おむつ、受信器、パソコン。
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