成層圏を飛行する「ソーラー・ストラトス」のイメージ図
図1 ●成層圏を飛行する「ソーラー・ストラトス」のイメージ図
(出所:Solar Stratos)
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「ソーラー・ストラトス」による成層圏飛行を目指すラファエル・ドムヤン氏
図2 ●「ソーラー・ストラトス」による成層圏飛行を目指すラファエル・ドムヤン氏
(出所:Solar Stratos)
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翼長が24.8mの「ソーラー・ストラトス」
図3 ●翼長が24.8mの「ソーラー・ストラトス」
(出所:Solar Stratos)
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 スイスのエコ冒険家であるラファエル・ドムヤン(Raphael Domjan)氏は12月7日、太陽光だけをエネルギー源とし成層圏に到達する飛行を目指す初の有人飛行機「ソーラー・ストラトス(Solar Stratos)」プロジェクトを発表した(図1、図2)。

 ドムヤン氏は、「ソーラー・ストラトスの目的は、現在の再エネ技術でも化石燃料に追い付き追い越すことが可能だと示すこと」という。同氏は、太陽光だけで航行するボート「プラネット・ソーラー(Planet Solar)」による世界一周プロジェクトを立ち上げ、2012年5月に成し遂げた実績を持つ。

 ソーラー・ストラトスは、全長8.5m、全幅(翼長)24.8m、重量450kgで2人乗りの単発プロペラ機である(図3)。機体を軽量化するため、機体内部の加圧は行わない。

 ソーラー・ストラトスが目指す高度2万5000m (25km)の成層圏は、気温が-70℃、気圧が地上の5%である。このため、乗員は搭乗時に宇宙服を着用するという。この宇宙服のエネルギーも太陽光で賄うとし、これも世界初となる。