フレームレスでアース工事不要に

 通常、アルミ材でパネル端をカバーするフレームがない「フレームレス」も特徴になっている。国内の屋根上太陽光に、「DUOMAX」が採用されたのは初めてという。

 「レッドウッド南港ディストリビューションセンター」は、大阪南港の海沿いに位置する。ESRシニアコンサルタントのブライアン・グールド氏は、「塩害が懸念される地域のため、長期耐久性を重視し、両面ガラスタイプを選択した」と言う。

 物流施設自体は40年の耐久性があるため、「固定価格買取制度の売電期間である20年の終了後も、売電事業を継続していきたい」(グールド氏)という。

 パワーコンディショナー(PCS)は日新電機製、接続箱は中立電機製、折板屋根への取付金具は、日晴金属の製造したステンレス製を採用した。パネルと金具との接触面には、ゴムを装着して、ガラス面の保護に配慮するとともに、折板屋根との通電を断つ機能を持たせたため、接地(アース)工事が不要になったという。連系設備の保安管理と発電設備のO&M(運営・保守)は、ビケンテクノが担当する。

 トリナ・ソーラー・ジャパン(東京都港区)の陳嘩社長は、「両面ガラスタイプは、すでに通常タイプのパネルと価格差はなくなっている。高信頼性に加え、フレームがないことで、雨水や雪が落ちやすい利点もあり、今後は東北や北海道などの積雪地帯のメガソーラーにも採用を提案してきたい」と話している。