アドバンテストは、テストハンドラーの新製品「M4872」を発表し(ニュースリリース)、東京ビッグサイトで開催中の「SEMICON Japan 2016」のブースで紹介している。DUT(Device Under Test)の温度制御機能(「Active Thermal Control」と呼ぶ)が特徴である。-40~+125℃の広い温度範囲において、最大15秒程度という短いでDUTを設定温度に制御できる。誤差は1℃いないと小さい。

M4872 アドバンテストの写真。
M4872 アドバンテストの写真。
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 車載ICと言えば高温でのテスト要求が強いように思われがちだが、ブースの説明員によれば、「最近は低温でのテストもきちんとできるようにして欲しいという要求が意外に多い」という。同社はDUTの温度制御機能が付いたハンドラーの第1弾の「M4841」を2006年に発表している(日経テクノロジーオンライン関連記事)。この機種では高温への設定を可能にした。

 低温設定への要求に応えたのが、2014年に発表した「M4871」である。上述したActive Thermal Control機能で-40~+125℃の広い温度範囲に対応した。そのM4871にはもう1つ特徴がある。「Vision Alignment」と呼ぶ機能を搭載し、画像処理を使ってDUTの高い位置精度での搬送を可能にした。今回の新製品はこれら2機能をはじめとしてM4871の機能/性能を維持したまま、床面積を10%削減したことが特徴である。

ハンドラー3製品の比較 アドバンテストのスライド。
ハンドラー3製品の比較 アドバンテストのスライド。
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