ジャパンクリエイトは、縦型のウエハー外観検査装置を東京ビッグサイトで開催中の「SEMICON Japan 2016」のブースに参考出品している。既存のウエハー外観検査装置に比べて、小型・検査時間が短い・低価格という特徴がある。

右にあるのが、「縦型」のウエハー外観検査装置 日経エレクトロニクスが撮影。
右にあるのが、「縦型」のウエハー外観検査装置 日経エレクトロニクスが撮影。
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 同社はこれまでウエハーの洗浄装置やエッチング装置などを手掛けてきた(ホームページ)。外観検査装置は今回が初めてである。3年程前にある国内半導体メーカーから、「ウエハーの全量検査が実施できるような装置が欲しい」という要望を受け、開発に着手した。ブースの説明員によれば、加工途中で発生するキズや結晶欠陥によるピンホールをチェックするウエハーの外観検査装置は、これまで、高価なものがほとんどだったという。

 このため、目視による抜き取り検査を行っているウエハーメーカーは少なくないとする。全量検査は難しく抜き取り検査になり、しかも検査員の技量に左右されるという課題があった。当然ながらユーザーである半導体メーカーは、検査の質が安定した装置によって、全量検査を実施して欲しいとの思いがある。この要求に応えたのが参考出品した装置だとする。特に結晶欠陥によるピンホールが多いSiCウエハーやサファイアウエハーでのニーズが高いとのことだった。

 参考出品した装置は、300mmウエハーおよびそれ未満のウエハー(200mmウエハー、150mmウエハーなど)を扱える。幅が100μm以上のキズを検出可能である。ウエハー1枚当たりの検査時間は10~20秒と短い。また、価格は既存製品の1/3~1/5に抑えたという。