オホーツク地域の未利用木材を主な燃料に
オホーツク地域の未利用木材を主な燃料に
(出所:住友林業)
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 住友林業は12月1日、北海道紋別市において、出力50MWのバイオマス発電所「紋別バイオマス発電所」が営業運転を開始したと発表した。

 紋別市新港町に立地し、オホーツク地域の未利用木材を主燃料とする。国産材を主燃料とした発電所として、国内最大規模という。また、日本最北端の大型バイオマス発電所となる。

 発電事業者は、住友共同電力(愛媛県新居浜市)と合弁で設立したSPC(特定目的会社)である、紋別バイオマス発電(北海道紋別市)となる。出資比率は、住友林業が51%、住友共同電力が49%となっている。

 燃料として使う木質チップは、オホーツクバイオエナジー(北海道紋別市)が隣接地で生産するほか、協力工場から集荷した木質チップ、輸入したヤシの実の種の殻(Palm Kernel Shell:PKS)、補助燃料の石炭など、さまざまな燃料を利用する。

 1年間に、木質チップを約22万t、PKSを約5万t、石炭も約5万t使うことを計画している。

 オホーツクバイオエナジーも、住友林業と住友共同電力による合弁企業で、8月から生産を開始している。

 住友林業は、紋別において、1917(大正6)年に山林の運営を開始し、2017年に100周年を迎える。北海道の林業と発電の事業を連携し、相乗効果を生み出すことで、これまで以上に地域に根ざした事業モデルを構築するとしている。

 住友林業の再生可能エネルギー発電事業は、2019年3月までに出力200MW規模(計画段階を含む)まで拡大する目標を掲げている。