実証の概要
実証の概要
(出所:NEDO)
[画像のクリックで拡大表示]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は12月1日、インドにおいて、病院全体のエネルギー削減などに関する実証事業を実施すると発表した。太陽光発電システムなどを導入する。

 インドの健康家族福祉省、全インド医科大学ニューデリー校と共同で取り組む。11月30日に、両者と基本協定書(MOU)を締結した。

 省エネ機器などと医療用のIT(情報技術)システムを統合することで、病院全体の利用エネルギーの削減と、ICT(情報通信技術)を活用した医療データの有効活用の両方を実現する試みとしている。

 太陽光発電電力の活用によって、電力購入量を削減する。また、高効率の空調機器や照明などの設備に変え、エネルギー管理システム(EMS)を使って病院全体の電力使用を最適化した上で、医療情報を一元的に管理・活用するインフラに組み込む。

 実証では、導入する技術の有効性を検証するとともに、電力が不足しているインドの病院における最適なエネルギー管理を環境面、コスト面、信頼性の視点から検証し、2014年度に比べて消費電力を30%削減することを目指す。

 将来的には、さまざまな設備や気象などの条件を元に、エネルギー需要を予測し、関連設備の最適運転による省エネ実現や、ITを活用した医療データの統合や活用によって、医療の業務を効率化し、病院全体でのエネルギー使用量の増加を抑制する。