設定画面(左)とビューアーによる実際の測定画面(右)
設定画面(左)とビューアーによる実際の測定画面(右)
(出所:サイバネットシステム)
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経路設定画面(左)とビューアーによるドローン視点の動画(右)
経路設定画面(左)とビューアーによるドローン視点の動画(右)
(出所:サイバネットシステム)
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 解析用ソフトウェアなどを手掛けるサイバネットシステムは11月29日、無人小型飛行体(ドローン)による計測データを可視化できる簡易ビューアー「Sky Viewer」を開発したと発表した。

 このビューアーは、ドローン関連を手掛けるスカイロボット(東京都中央区)が販売を開始する予定となっている。

 従来のドローンの計測データ向けビューアーは、操作が複雑で、かつ高価であり、誰もが直感的に使えるものではなかったという。

 今回のビューアーは、この課題を解消し、ドローンの計測データの確認に必要な機能だけを搭載し、誰でも容易に操作できるシンプルなユーザーインターフェイスにしたという。これにより、専門技能者でなくても直感的に操作できるようにしたとする。

 ドローンによる空撮データの代表的な形式であるOBJ(Wavefront .obj)ファイルを読み込める。蓄積したデータは、3次元で表示され、ビューアー内で回転や拡大、縮小や視点を変えたアニメーションの作成といった操作ができる。

 マウスでピックするだけで、簡単にアニメーション経路の作成や、その経路に沿った視点で、動画を再生できる。飛行中のドローンの視点で、アニメーションを作成することも可能となっている。

 また、読み込んだ3次元データの2点間の距離を測定できる。

 土木・建築向けを主な対象とし、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の開発時にも活用できそうだ。

 3次元データは、簡単にバーチャルリアリティ(VR)空間に表示できる。プロジェクタやヘッドマウンドディスプレイなど、さまざまなVR機器の表示に対応する。

 今回のビューアーの開発には、サイバネットの可視化ソフト「AVS/Express」を活用した。解析や実験の数値データを3次元で表示するためのソフトウェアで、従来の教育機関や官公庁に加えて、気象・土木・建築分野といった企業向けの活用が増えており、最近では、ドローンの空撮データを基にした可視化の受託も増えてきたという。