Arcam社 President&CEOのMagnus Rene氏
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Arcam社 President&CEOのMagnus Rene氏

 3DプリンターメーカーであるスウェーデンArcam社は、耐熱合金やステンレス鋼などでの積層造形により、さまざまな分野で3Dプリンターによる部品製作を可能にする。2016年11月30日に都内で開催したセミナーにおいて方針を説明した。同社は電子ビームを用いて金属を積層造形する技術を開発しており、米General Electric社が買収する意向を明らかにしている。

 セミナーに登壇したArcam社 President&CEOのMagnus Rene氏はGE社が3Dプリンターメーカーを買収することで「GE社がArcam社の積層造形技術を認めたことになる」と述べた。同氏によると、金属積層造形による部品製作は航空分野や医療分野での適用に向けて開発が進んでおり、「航空機部品への適用は認証取得に時間がかかっているが、今後は利用許可が得られるにつれて、実績が増えていくのではないか」(同氏)という。

 加えてArcam社では既に発売した3Dプリンター「A2X」において、一部のハードウエアの交換とソフトウエアのアップデートにより、ステンレス鋼材「SUS316L」が利用できるようにする。SUS316Lの対応は、2017年3月からになる予定。さらに今後装置や材料の開発を進め、造形に利用できる材料の種類を増やしていくという。