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「太陽光+燃料電池」で余剰は逆潮、積水ハウスと大阪ガスが既存住宅をゼロエネ化

  • 加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
  • 2016/11/30 18:49
  • 1/1ページ
実証する奈良県の住宅
(出所:積水ハウス)
[画像のクリックで拡大表示]
システムの概要
(出所:積水ハウス)
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燃料電池は常に定格出力で運用
(出所:積水ハウス)
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余剰電力が生じている時間帯には、太陽光発電電力とともに電力系統に送電する
(出所:積水ハウス)
[画像のクリックで拡大表示]

 積水ハウスは11月24日、大阪ガスと共同で、リノベーションした既存住宅において、「ゼロエネルギー」の達成に向けた長期居住実験を開始すると発表した。CO2排出量ゼロも目指す。

 「ゼロエネルギー」は、太陽光発電電力などによって、購入電力分と相殺し、年間に消費する1次エネルギー量がゼロ以下相当となることを指す。

 リノベーションした住宅において、ゼロエネルギーを実証する居住実験は国内初となるという。12月1日から約2年半、実施する。

 両社は、家庭の省エネを目的に、2011年2月~2014年5月まで、共同で居住実験を実施してきた。3種類の電池(燃料電池・太陽電池・蓄電池)を最適に制御することで、新築住宅でCO2排出量を通年でゼロにできることを国内で初めて実証した。

 今回は、既存住宅の大幅な省エネに取り組む。政府が掲げる2030年の省エネ目標の達成に寄与できるとしている。

 既存住宅のリノベーションでは、窓を真空複層ガラスに交換したほか、1階の床下と2階の天井裏に断熱材を追加することで、断熱性能を約12%向上させた。

 居室ごとの空調方式から、室間の温度差の小さい全館空調に変更した。居住者が転居せずに工事できる範囲で、快適性・健康性を向上した。

 一般的に、住宅の快適性を向上させると、消費エネルギーが増大する。

 これに対して、今回は、燃料電池を常時定格出力運転することで、最も高い発電効率を維持するとともに、発生する電気と熱を増加させる。また、空調を最適に制御することで、少ないエネルギーで快適な空調を実現する。こうした手法の採用で、快適性を向上しながら省エネを進め、ゼロエネルギーを実現した。

 燃料電池の運用では、余剰電力が生じている時間帯には、太陽光発電電力とともに逆潮流させる。

 固定価格買取制度(FIT)では、設備認定を受けた再エネ発電設備は、非認定の電源による発電電力と同時に電力系統に送電することは認められていない。このため、今回の実証に使う太陽光発電システムは、非FITの電源となっている。

 また、定格運転で増えた熱は、給湯に加えて空調にも利用し、空調負荷を削減する。床暖房で足元からも暖め、室内の垂直温度差を緩和する。

 検証する住宅は、軽量鉄骨造2階建て、4LDK(延床面積 は138.8m2)で、奈良県北葛城郡王寺町に位置する。家族3人が暮らしている。

 太陽光発電システムの定格出力は5.08kWで、多結晶シリコン型パネルを採用した。燃料電池の定格出力は700Wで、固体酸化物型燃料電池(SOFC)を採用した。

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