エルピクセルは2017年11月24日、人工知能(AI)を活用した医療画像診断支援技術「EIRL(エイル)」を発表した。研究開発に向けるもので、ゆくゆくは臨床現場で診断医をサポートし、画像診断の効率を高めることを狙う。今後、必要な手続きを経て医療用に使用できるようにすることを目指し、グローバルで研究開発を進めていくという。

 EIRLはエルピクセルが提供する、AIを活用した医療画像診断支援技術の総称。エルピクセルはかねてEIRLを活用し、脳MRIや胸部X線、乳腺MRI、大腸内視鏡、病理などの医療画像の診断支援技術の研究開発を進めてきた。今回、このうちの10テーマを公開した。

 EIRLの特徴は大きく4つある。(1)医師のダブルチェックやトリプルチェックによって品質が担保された学習データを使用する、(2)学習データが少なくても効率的で高精度に学習する独自技術を活用する、(3)主要な画像診断装置および撮影プロトコルで撮影した医療画像に対応する、(4)PACS(医用画像管理システム)と連携できる。

 エルピクセルは、2017年11月26日~12月1日に米国シカゴで開催される「RSNA 2017(第103回北米放射線学会)」にEIRLを出展する。今年度から同学会に設置される「Machine Learning Pavilion」に、47社中唯一の日本発ベンチャーとしてブースを出展。展示会場内での講演も予定している。