東京都小金井市の市立前原小学校が来る11月26日に開催する「学校公開」が注目されている。小学校1年生から6年生の全クラスで「プログラミング授業」が公開実施されるからだ(公開授業の告知ページ:STEAMとGamificationが創る新しい「学び」-プログラミングは新しい「学び」の象徴 !!)。公開授業の意図について同校の松田孝校長に話を聞いてきた。

写真●小金井市立前原小学校のプログラミング授業の様子
写真●小金井市立前原小学校のプログラミング授業の様子
(出所:松田校長提供)
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 前原小の松田校長は、前任の多摩市立愛和小学校の校長時代に児童一人に1台のiPad配布を実現。全学年を対象に、年15コマのプログラミング教育やアクティブ・ラーニングを実践した実績で知られる。2016年4月から前原小学校長に着任。今年は3年~6年生まで10クラス計510人の生徒を対象に、年間20コマのプログラミング授業を既に実施している。「最初はIT環境がほとんど何もなかったが、各所に(機材の貸し出しなどを)お願いして2学期からは、なんとか環境がそろってきた」と松田校長は話す。

写真●小金井市立前原小学校の松田孝校長
写真●小金井市立前原小学校の松田孝校長
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プログラミング授業実践の第一人者

 前原小のプログラミング授業は2コマ連続の授業を、1学期に3回、2学期に4回、3学期には3回を実施し、合計20コマを予定する。ほぼ1カ月に1回のペースだ。「総合的な学習の時間」をフルに活用してひねり出した。就任したタイミングでは既に決まった学習計画があったが、「ほかの予定をできるだけ削ってもらって入れた」(松田校長)という。

 今年に関してはカリキュラムは全学年共通。1学期はプログラミングの導入授業、2学期は学習用プログラミング言語「スクラッチ」で学んでいる。 3学期は「レゴマインドストームEV3」を使ったロボット・プログラミングを実践する予定だ。「ロボットは絶対に必要。子供たちが大人になる頃はIoTやロボットが当たり前の世の中になっている。その環境を今体験することに教育の意味がある」(松田校長)。