太陽光パネル一体型屋根を採用した非常用電源付きカーポート「e-hizashi」
太陽光パネル一体型屋根を採用した非常用電源付きカーポート「e-hizashi」
(出所:カクイチ)
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 ガレージや倉庫などを手掛けるカクイチ(東京都千代田区)は11月9日、太陽光パネル一体型屋根を採用した非常用電源付きカーポート「e-hizashi」の契約数が、販売開始から2カ月半で400棟に達したと公表した。

 「e-hizashi」は、太陽光パネルと屋根を一体化した日よけで、自動車2台分の置き場所に使える。太陽光パネルはカクイチが所有し、発電した電力も同社が売電する。カーポートの購入者は、日常に駐車場や物置場として使いながら、発電スペースを貸し出した賃料収入を得られ、災害時などに系統電力が停電した場合、パワーコンディショナー(PCS)を自立モードに切り替えることで、携帯電話の充電など非常用電源として活用できる。

 「e-hizashi」の仕様は、軒高2789㎜、間口6730㎜、奥行5063㎜。太陽光パネル一体型の屋根は、標準的な結晶シリコン型パネル20枚で構成する。カーポートの購入者は、カクイチと20年間の発電スペースの賃貸契約を結ぶことで、14万9800円(税込み)の投資で設置できる。この投資額は、一般的なアルミカーポートの半分程度という。

 カクイチは、同社の販売した農業用倉庫の屋根上を借り、太陽光パネルを設置して、電力会社に売電する「屋根貸し太陽光発電」を展開している。これまでに全国で7500件以上と契約し、発電設備の容量は約55MWに達しているという。 

 ただ、これまで同社の屋根貸し太陽光モデルでは、大型の農業用倉庫に限定されていた。そこで、太陽光パネルと屋根を一体化したカーポート「e-hizashi」を開発し、小さなスペースを活用し、少ない投資での屋根貸しモデルを可能にした。