東京都医工連携HUB機構は2016年11月15日、東京都医工連携イノベーションセンターの開所式を開催した。開所式には東京都 副知事の中西充氏が登壇。東京都としては、技術力と創造力のある中小企業が、医療機器産業へ活躍の場を広げることを支援する目的で医工連携事業を実施しているいう。中西氏は、「東京都医工連携イノベーションセンターを核に、さらなる支援機能の強化を図りたい」と意気込んだ。さらに、医療機器産業を発展させるためには「リスクを恐れず、新領域の技術開発に積極的に取り組む企業の力が不可欠だ」(中西氏)と呼びかけた。
開所式には、国際医療福祉大学 副理事長・名誉学長の北島政樹氏も登壇。同氏は東京都医工連携HUB機構に協力する日本医工ものづくりコモンズを立ち上げた、日本医工ものづくりコモンズ 理事長でもある。
北島氏が初めて医工連携を目の当たりにしたのは、ボストン留学時代。マサチューセッツ工科大学とマサチューセッツ総合病院が連携してデバイスを開発し、患者に提供する様子を目にして「これが将来の外科の姿だと思った」(北島氏)という。
以来北島氏は医工連携に向けて取り組み、設立した日本医工ものづくりコモンズを通じて医療現場のニーズとものづくり企業のマッチングに携わってきた。東京都医工連携イノベーションセンターでは、既存製品を改良する持続的イノベーションではなく、国民の手に届くものを開発するために破壊的イノベーションを起こしたいと意気込む。東京都医工連携イノベーションセンターを拠点に、「国民に素晴らしい医療機器を届ける努力をしていきたい」と北島氏は述べた。