JNCが保有する水力発電所および大規模改修工事の進捗
JNCが保有する水力発電所および大規模改修工事の進捗
(出所:JNC)
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 チッソの事業会社であるJNC(東京都千代田区)は10月29日、熊本県五木村にある水力発電所「頭地発電所」の大規模改修工事を実施すると発表した。長期計画に基づく老朽対策として発電能力と電力の安定供給を目的としたもので、11月から設計に着手し、2022年4月に営業を開始する予定。

 水車と発電機を最適化することで最大出力4.9MWになり、これは一般家庭約7300世帯分に相当する。改修前の5.2MWと比べて最大出力は低下するが、機器の効率化により年間発電量は増大する見込み。投資金額は約34億円。

 頭地発電所は、1928年の竣工から既に90年が経過している。同社は、熊本県に11カ所、宮崎県に1カ所、鹿児島県に1カ所の合計13カ所の水力発電所を保有しており、これまでに10カ所の大規模修繕工事を実施した。うち5カ所が営業運転を開始している。

 水力発電所13カ所の合計出力は94.6MW。このほかにも、滋賀県守山市、千葉県市原市、岡山県倉敷市、熊本県水俣市の4カ所に太陽光発電所を保有しており、合計出力は約16MWになる。