さまざまなニーズに対応

 今回の装置は、肝疾患の検査・診断に関して次のような施設内のニーズに対応するという。すなわち、(1)肝硬度の測定装置を使用する際に、測定箇所を同時に断層画像で確認したいというニーズ、(2)一つの検査で肝硬度の測定装置と超音波診断装置を入れ替えることなく、患者への検査時間を短縮したいというニーズ、(3)肝硬度の測定装置と超音波診断装置の2台を置く場所を省スペース化するニーズ、である。

 同社の従来機であるLOGIQ 7と比較して65%の軽量化、メインキャビネットボリュームも80%の小型化を実現した(モバイル用バッテリーも搭載)。有機ELモニターや、高密度単結晶(シングルクリスタル)を用いることで、浅部から深部まで均一に高分解能で表現するXDClearプローブを搭載する。

 肝硬度の測定機能として薬事承認を得たShear Wave Elastographyも搭載し、検査ニーズに応じた測定機能の選択を可能にする他、CTやMRIとの画像の融合、循環器検査の効率化と精度の高い診断をサポートする心機能定量解析ソフトなどのアプリケーションも利用できる。

 同社は、今回の装置を従来のターゲットである高性能超音波診断装置を必要とする大学病院・地域中核病院に加え、新たに肝硬度の測定装置の需要のある肝疾患連携拠点病院など専門性の高い病院や、肝臓専門医のいるクリニック施設などを主要ターゲットとして販売していくという。