for Our Kids(福島県会津若松市、中尾 瑛佑代表)は11月9日から、子供のプログラミング学習に向けた木製のロボット「PETS(ペッツ)」(写真)の「β版」の先行予約を始めた。11月30日まで予約を受け付け、2017年1月末から順次出荷する予定。

プログラミング学習ロボット「PETS」
プログラミング学習ロボット「PETS」
[画像のクリックで拡大表示]

 PETSはデザイニウム(福島県会津若松市、前田諭志代表)が開発した教育用ロボット。CDサイズの箱形でモーターで駆動するタイヤが2個付いている。上面に命令ブロックを差し込んで動きをプログラミングし、2つのタイヤを制御して命令通りに動かす。底面にはカラーセンサーを取り付けて路面の色を判別できる。本体は木製で乾電池で動作。オープンソースの小型マイコンボード「Arduino」を使って制御する。大きさは縦145mm×横130mm×高さ115mm、重さは520g。

本体の上面に差し込む命令ブロック
本体の上面に差し込む命令ブロック
[画像のクリックで拡大表示]

 命令ブロックは前進、後退、左折、右折、ループを呼び出すなどがあり、これらを使って最大9ステップに加えて3ステップまでのループを含む動作プログラムが組める。パソコンやタブレットなどを一切使わずに、「プログラミングの基本である『順次処理』『反復処理』『条件分岐』を遊びながら学べる」(デザイニウムの秦優取締役)特徴がある。なお、正式版では本体正面に近接センサーなども取り付けられるようにして、さらに多彩な動きを可能にする予定だ。

 デザイニウムは2015年春ごろからPETSの開発を始めた。15年秋からは試作品を使い、秦氏らが主催する技術者のコミュニティTMCN (Tokyo MotionControl Network)の協力を得ながら小学生などを集めたワークショップを開催。PETS自体を改良するほか、PETSによる学習カリキュラムの作成を進めてきた。かぼちゃの馬車を拾ってお城に行くプログラムを組むとか、本体にペンを取り付け、PETSにお絵かきさせるといったカリキュラムを開発済みだという。