アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイの再生可能エネルギー事業者であるPhanes Groupは11月3日、西アフリカのナイジェリアで出力100MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)プロジェクト3件の権益取得を完了し、共同で開発すると発表した。

 ナイジェリア政府は、2020年までに2000MW(2GW)の発電設備を再エネで賄うという野心的な計画を持つ。今回のプロジェクトは、ナイジェリアにおける太陽光の設備容量を引き上げ、政府の計画に貢献できるとしている。

 計画しているメガソーラーは、カドゥナ(Kaduna)のマンド(Mando)地域、ケッビ(Kebbi)のビルニンケッビ(Birnin-Kebbi)、北西部のソコト(Sokoto)の3カ所で建設される。

 中でもソコトは、2210kWh/㎡/年とナイジェリアでも最高レベルの日射量を誇るという。これにより、政府が調達を予定する太陽光による設備容量1200MW(1.2GW)の電力購入契約(PPA)の1件を確保したという。

 Phanes Groupのプロジェクトで最初に系統に接続される案件は、ソコトのメガソーラーの50MWで、早ければ2018年の第1四半期までを見込む。残りの50MWを含め2018年の末までの建設完了を予定している。

 カドゥナとケッビのメガソーラーは現地企業との合弁会社による共同開発プロジェクトとなり、2019年の末までの完成を見込んでいる。

 ナイジェリアは南アフリカ、エジプトに次いでアフリカ第3の経済規模を誇り、新興市場として注目されている。電力需要も増加しているが他の新興国と同様に供給が追い付いていない。このため政府が電力インフラの増強を急いでおり、近年はメガソーラーの建設も増加している(関連記事1)(関連記事2)。

 Phanes Groupは2012年設立にドバイで設立されたベンチャー企業で、太陽光エネルギー開発事業、投資管理や資産管理などを手掛ける。

 これまでUAE、チリ、ドミニカ共和国、英国、サハラ以南アフリカなど世界の5カ国・地域でメガソーラー・プロジェクトを進めてきたという。同社のメガソーラー・ポートフォリオの総設備容量は70MW以上、現在、建設中または計画中のプロジェクトは1GW以上という。