「トヨタは、年間数百万台のクルマを作る会社ではなく、毎年数百万人の顧客との接点を世界中に創出する会社になる」――。こう語るのは、トヨタ自動車専務役員でコネクティッドカンパニーのプレジデントを務める友山茂樹氏である。

 同社は2016年11月1日、コネクテッドカー(つながるクルマ)に関する事業戦略の説明会を開催した(図1)。友山氏は「モビリティーサービスプラットフォーマーとして新たなる成長戦略を描いていきたい」と宣言。自動車の生産・販売を生業としてきたトヨタが、新たな収益源を確保していく方針を示した。

図1 事業戦略を説明するトヨタ自動車コネクティッドカンパニー プレジデントの友山茂樹氏
図1 事業戦略を説明するトヨタ自動車コネクティッドカンパニー プレジデントの友山茂樹氏
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 自動車市場を見渡すと、ライドシェアリングやカーシェアリングといったサービスが普及を始め、自動運転車への機運も高まってきた。自動車から収集したビッグデータが「新たなビジネスやサービスを創出する可能性も出てきた」(同氏)。