米国の独立系発電事業者であるAES Distributed Energy(AES DE)社と太陽光パネル大手のサンパワー(SunPower)社は10月25日、AES DE社がハワイ州のカウアイ島で蓄電池併設型のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を開発中である、と発表した。

 同メガソーラーの設備容量は28MWで、サンパワーが開発したプラットフォーム「Oasis」を採用している。蓄電池システムは出力20MW、容量100MWhで、5時間までの充放電が可能となる。

 Oasisは、サンパワー社の高効率太陽光パネル「Eシリーズ」と追尾式架台を組み合わせており、従来型の太陽光発電システムと比較して初年度の発電量を30%向上できるとしている。

 AES DE社によると、今回のプロジェクトは蓄電池併設型のメガソーラーとしてハワイ州で最大となり、世界でも最大規模の事例になるという。同プロジェクトで発電、または蓄電された電力は、カウアイ島の主要な電力事業者であるKauai Island Utility Cooperative(KIUC)を通じて顧客に供給される。

 同プロジェクトは2018年末までの稼働を見込む。AES DE社が同プロジェクトの所有者となり、長期にわたって運営を手がける。

 AES DE社は米国の独立系発電事業者大手であるAES社の子会社で、再生可能エネルギーによる発電事業を主に米国内の法人向けに手掛ける。AES社は世界17か国で配電と発電事業を展開している。電源として火力発電所も運用しているが、近年は太陽光や蓄電池を含むプロジェクトに力を入れている(関連記事1 )(関連記事2)(関連記事3 )。

 カウアイ島では、2020年までに電力需要の50%以上を再エネで賄うという目標をKIUCが策定しており、米ソーラーシティとテスラによる案件(関連記事4 )、仏Saft社がLiイオン蓄電池システムを供給した案件など、プロジェクト(関連記事5)が相次いで立ち上がっている。