登壇したPaolo Oteri氏 日経エレクトロニクスが撮影。
登壇したPaolo Oteri氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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 STマイクロエレクトロニクスは2016年10月28日に国内報道機関向けに、伊仏合弁STMicroelectronics社のマイコン「STM32ファミリー」の新製品を発表した(日本語ニュースリリース)。「ARM Cortex-M7」をCPUコアにするマイコン「STM32H7シリーズ」である。

 STはCortex-M7をCPUにしたマイコン「STM32F7シリーズ」を2014年9月に発表している(日経テクノロジーオンライン関連記事)。そのSTM32F7は90nmプロセスで製造していたが、今回のSTM32H7は40nmプロセスで製造する。これにより性能が大幅に向上したという。新製品のCPUコアの最大動作周波数は400MHzと高い。記者発表会に登壇したSTマイクロエレクトロニクスのPaolo Oteri氏(マイクロコントローラ・メモリ・セキュアMCU製品グループディレクター)によれば、新製品は市場にあるCortex-Mマイコンのうちで最も性能が高いという。具体的な演算性能は、856DMISPまたは2010CoreMarkである。

STM32ファミリーと新製品の「STM32H7シリーズ」(右上) STの図。
STM32ファミリーと新製品の「STM32H7シリーズ」(右上) STの図。
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 STM32H7シリーズは、産業用ゲートウエーや、ホームオートメーション、通信機器、スマート民生機器のほか、高性能モーター制御、生活家電、および豊富なユーザインターフェースを持つ小型機器に最適だという。