展示した積雪地対応タイプの架台
展示した積雪地対応タイプの架台
(撮影:日経BP)
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架台の下からパネルを固定
架台の下からパネルを固定
(撮影:日経BP)
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 太陽光発電システムを手がけるネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ヶ根市)は、「ふくしま復興・再生可能エネルギー産業フェア2016」(10月19日~20日:福島県郡山市で開催)において、積雪地の設置状況に配慮した架台を出展した。

 傾斜地などでの施工性の良さを特徴とするアルミニウム製架台「武蔵」の積雪地対応タイプ。太陽光パネルを固定する際、架台の下側から固定具をパネルに当て、ボルトを締める設計にした。一般的な架台は、架台の上側から固定具をパネルに当てる。

 架台の下側から固定する利点は、作業性の向上にある。積雪地の太陽光発電所では、アレイ(太陽光パネルを架台に設置する単位)の前に積もった雪が、パネル最低部に届きにくいようにするために、地面からの設置高を大きくとることが多い。加えて、積もった雪がパネル上から滑り落ちやすいように、設置角を30~40度に傾けることが多い。

 設置高と設置角を大きくすることから、パネル最高部は4m近くなることもある。このような位置のパネルを架台に固定する際には、一般的な架台の上から固定具を当てるタイプの場合、足場を組んで作業している。

 架台の下から固定具を当てる設計にしたことで、足場を組むような高い場所での作業を減らし、作業を効率化できる。

 同社の架台は、富岡町に開発されている大規模な発電所では、積雪地向けではない、通常タイプが採用されるなど、福島県内の太陽光発電所でも採用が進んでいる。

 今回、積雪地向けを出展した理由は、福島県においても、平坦な土地における太陽光発電所の開発計画が一段落しており、今後は山間部など積雪の比較的多い地域で開発が進む需要を狙ったためという。