太陽光パネル大手、カナディアン・ソーラーは16日、オーストラリア・クイーンズランド州のメガソーラー(大規模太陽光発電所)3件、設備容量の合計で117MWを、英国Foresight Solar Fund Limited(FSFL)社に売却する契約を締結したと発表した。

 内訳は、ロングリーチ(Longreach)太陽光発電所(容量17MW)、オーケイ(Oakey)1太陽光発電所(同30MW)、オーケイ(Oakey)2太陽光発電所(同70MW)。FSFLは、ロングリーチとオーケイ1の所有権の49%、オーケイ2では所有権の100%を取得する。

 ロングリーチとオーケイ1は建設中で、クイーンズランド州政府と20年の長期供給契約を締結しており、それぞれ2018年3月と9月に電力網への接続を見込む。オーケイ2は2018年10月に電力網への接続を見込んでおり、売電に加えて、豪州政府の「再生可能エネルギー目標(RET)」制度の下、「大規模発電証書(LGC)」と呼ばれる環境価値により収益が得られるという。

 これらのプロジェクトの建設資金は、カナディアン・ソーラーによる出資と、オーストラリア・再生可能エネルギー庁(ARENA)からの補助金、オーストラリア政府系金融機関であるClean Energy Finance社(CEFC)と三菱東京UFJ銀行からの優先債(シニア債)などによって賄われている。

 カナディアン・ソーラーは、「開発の初期から後期までの合計で800MW以上のメガソーラー・プロジェクトをオーストラリアで手がけている」(同社のShawn Qu 会長兼CEO)という。

 FSFLの親会社である英Foresight Group社は、ロンドンを拠点として太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギー・インフラへの投資事業をグローバルに手掛けており、現在100カ所以上のメガソーラー、投資総額で16億ポンド(約2380億円)のポートフォリオを管理、運用している。