中国の太陽電池メーカーで昨年末に破たんしていたLDK Solar社の事業清算を、同社の所在地である江西省の裁判所が承認した。11日、中国のメディアが報じたもの。

 同社は今年4月にも、法人を設立していたケイマン諸島の裁判所から同国の会社法に基づいて事業清算を命じられたことや、同国での法的整理のために公的な共同清算人が指定されたことなどを発表していた。

 裁判所が今回、承認した事業再生計画では、同社の債権者や株主は総額で200億元(約3000億円)もの損失を被ることを余儀なくされるという。同社の破たん後、債権者らは損失を免れようと事業の清算をすぐに認めなかったという経緯がある。

 今回の裁判所の決定により、多結晶シリコン原料やウェハー、太陽電池セル(発電素子)を製造していた同社の関連子会社3社が法的に整理されると見られる。

 太陽電池や太陽光パネルの市場では、慢性的な供給過剰の状態が続いている(関連記事)。

 今後も財務状況が悪く経営体力のない企業が淘汰され、潤沢な資金や強固な販売チャネルを持つ企業が生き残ることで、統廃合が進む可能性が高い。