ホンダは9月25日、風力発電の電力を可搬型蓄電池に貯めて運搬し、電気機器の電源に活用する実証実験をフィリピンで実施すると発表した。
着脱可能な可搬式の蓄電池「Honda Mobile Power Pack」(モバイルパワーパック)と、充電ステーションユニット「Honda Mobile Power Pack Exchanger」(エクスチェンジャー)を使う。これらを組みわせた「余剰電力活用システム」をフィリピンのロンブロン島に設置する。駒井ハルテックと共同で今秋中に実証を開始する。
ロンブロン島は、フィリピンを構成する小さな島々のひとつで、エネルギー供給を高コスト・高CO2排出のディーゼル発電に依存している。また、昼夜で変動する電力需要に対して、安定的な電力供給が求められている。
実証実験では、駒井ハルテックの設置した風力発電設備でCO2フリーの電力を発電するとともに、余剰電力を「エクスチェンジャー」を通じて「モバイルパワーパック」に蓄電する。モバイルパワーパックは持ち運び可能なため、これまで電力を供給できなかった地域でも生活に必要な電気機器の電源として多様な用途に活用できる。
今後、「モバイルパワーパック」を活用した電力供給システムの実用性の調査や実証実験を他国でも展開する予定という。