Adani Green Energy社による648MWのメガソーラー向けに、スイスABB社が建設したタミール・ナードゥ州カミューティの変電所
Adani Green Energy社による648MWのメガソーラー向けに、スイスABB社が建設したタミール・ナードゥ州カミューティの変電所
(出所:ABB)
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 インドのAdani Green Energy社は9月21日、インド南部にあるタミール・ナードゥ(Tamil Nadu)州のカミューティ(Kamuthi)で出力648MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の稼働を開始した。

 同州の運営する送電事業者、Tantransco社がカミューティに所有する480kVの変電所に接続されたという。同社の発表に基づき、インドを始めとしたメディア各社が伝えた。

 Adani Green Energy社は、インドの新興財閥であるアダニ(Adani)・グループ傘下の再生可能エネルギー開発企業。アダニ社は物流、資源、エネルギーなど様々な事業を展開している。

 今回稼働したメガソーラーは、インドで単独企業が建設した太陽光発電所としては最大、世界的に見ても、稼働済みプロジェクトとしては最大としている。投資総額は、約455億ルピー(700億円)である。

 Adani Green Energy社は世界中から機器や装備を調達し、8カ月という記録的な短期間で出力648MWものメガソーラーの建設から稼働まで成し遂げたという。

 今年6月、重電大手のスイスABB社が、系統接続のための変電所設備のうち360MW分を提供し、設置を完了したと発表していた()。インドの太陽光発電の総設備容量である約7GWの10%近くを、このメガソーラーだけで占めることになるとしている。

 これまでインドのメガソーラーでは、マディヤ・プラデーシュ(Madhya Pradesh)州にWelspun Renewables社が建設した151MWが最大だった。今回、アダニ社が稼働したメガソーラーがその記録を更新したことになる。

 インドでは、モディ政権が太陽光発電を全土で推進するエネルギー政策を掲げている。100MWを超えるメガソーラーの建設が、日照条件の良い地域を中心にインド各地で今後も進むとみられる(関連記事1関連記事2)。