FTR-3D
FTR-3D
(出所:積水化学工業)
[画像のクリックで拡大表示]
従来タイプの曲管
従来タイプの曲管
(出所:積水化学工業)
[画像のクリックで拡大表示]

 積水化学工業は、小水力発電の水圧管路向け曲管「FTR-3D」を10月2日発売した。独自の成形方法により屈曲部のない緩やかな曲がり形状で、エネルギー利用効率の高い水圧管路を構築できるという。

 小水力発電の水圧管路において高いエネルギー利用効率(小さな損失水頭)を得るには、曲管部分での流速の維持がポイントであり、(1)曲管の内部に屈曲部がないスムーズ形状であること、(2)曲率半径がなるべく大きく緩やかな曲がり形状であること、が求められる。

 従来の同質曲管は2本の直管を組み合わせたような形状で屈曲部が存在し、角度によっては曲率半径が小さかった。今回発売したFTR-3Dは屈曲部がなく、曲率半径は管内径の3倍以上とした。また、従来は必要だったコンクリートによる防護が不要で、施工性にも優れる。

 販売価格は、従来品の2~3割程度安価になるという。同社では、FTR-3Dの受注拡大を含めて2019年度に強化プラスチック複合管(FRPM管)「エスロンRCP」製品の売上高50億円を目指す。