みずほ銀行は9月23日、タイのエネルギー関連企業であるGunkul Engineering Public Company Limited(以下、ガンクル・エンジニアリング)のグループ企業との間で、日本におけるメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に対する総額約118 億円のプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結したと発表した。

 ガンクル・エンジニアリングは、2010 年にタイ証券取引所に上場したエンジニアリング大手。送配電線向け電気機器の製造、販売、再生可能エネルギーなど発電所の開発・運営を手掛けている。

 今回のプロジェクトは、同社が仙台市の出力38.1MWのメガソーラー事業に投資し、建設・操業する。プロジェクトファイナンスの組成に当たっては、みずほ銀行のほか、地方銀行8 行の計9 行が参加し、みずほ銀行がアレンジャーを担当した。

 タイ企業がスポンサーとなるメガソーラー事業に関するプロジェクトファイナンス案件としては、国内で初めてという。

 みずほ銀行は2014 年11 月にタイ最大の民間銀行The Siam Commercial Bank Public Company Limited(以下、SCB)と業務協力覚書を締結し、日系企業のタイ進出とタイ企業の海外進出を相互に補完している。今回のプロジェクトは、同覚書に基づき、みずほ銀行とSCB が連携して、SCB の主要な取引先であるガンクル・エンジニアリングの海外電力インフラへの投資ニーズをサポートしたもの。

 ガンクル・エンジニアリングは、千葉県君津市に出力33.5MWのメガソーラー・プロジェクトも計画しているなど、日本でのメガソーラー事業に積極的に乗り出している(関連記事) 。 

 みずほ銀行は、1996 年のタイでのフルバンキングライセンス取得以降、日系企業と現地企業とのネットワークの構築を強化してきた。SCB との業務協力に加え、2015 年3 月には、タイ南東部にバンコク支店に続くタイ第2 の拠点としてイースタンシーボード出張所を開設し、サポート体制を強化している。今後も、タイや周辺諸国における顧客の海外進出・事業拡大をサポートしていくという。