「国際モダンホスピタルショウ 2016」ではNTTが医療応用をアピールしていた
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 東レは、NTTグループと共同開発した機能素材「hitoe」を医療分野に展開する(関連記事)。hitoeを使った心電測定用製品について、2016年8月10日に一般医療機器として医薬品医療機器総合機構(PMDA)への届出を行い、登録を完了したと同年9月28日に発表した(プレスリリース)。単回使用心電用電極「hitoe メディカル電極」と専用の心電計ケーブル、およびリード「hitoe メディカルリード線」である。

 単回使用心電用電極の多くは、長期間利用時に含水性ゲルがかぶれや痒みなどの皮膚トラブルをひき起こすという問題がある。発作性心房細動の検知率は心電を長く測定するほど高くなることが知られており、より長期間使用できる電極も望まれていた。

 hitoeは、ポリエステルのナノファイバー生地に導電性高分子を固着させた柔らかい風合いの導電性素材。皮膚への安全性が確認されており、hitoe メディカル電極は長期間肌に密着してもかぶれにくく快適に利用できるという。専用のhitoe メディカルリード線やhitoe 専用ウエアと組み合わせることで、長期間にわたる心電測定を可能にする。

 hitoe 専用ウエアは、着用者の体型や体格別にサイズ展開しており、hitoe メディカル電極が適切な位置に配されるよう設計されている。ウエアを着るだけで電極の位置が定まるため、入浴時などに一時的に脱衣して再び着用しても、心電測定を再開可能だ。将来的には24時間を越える長期間の心電測定などへの適用も想定している。