米国カリフォルニア州のエネルギーサービス事業者であるオプテラエナジー・サービシズ(OpTerra Energy Services)社は9月22日、同州南部のシミバレー(Simi Valley)で市の施設などに設置した出力2.2MW分の太陽光発電プロジェクトが完成したと発表した。

 同プロジェクトでは、シミバレーの市庁舎、警察署、図書館、シニアセンター、水質管理プラントといった市の施設5カ所の屋根上や駐車場、遊休地にオプテラ社が太陽光パネルを設置した。これにより、市の電力需要の約33%が賄えるとしている。

 20年間の耐用年数の期間で電気料金を1550万ドル、それ以降にも年に130万ドル節約できると見込む。環境価値では、年間に2450tの温室効果ガス排出量を抑制でき、これは自動車に換算すると518台分の削減に相当するという。

 また今回の太陽光プロジェクトに沿った環境教育の一環として、市内の高校生15人を対象にインターン制度を創設し、エネルギーやSTEM(科学・技術・工学・数学)分野での業務を実際に経験する機会を提供する。

 シミバレー市とオプテラ社は、省エネルギー啓もうプログラム「Simi Valley Conserves」を共同で推進しており、同プログラムでもインターンの高校生が「エネルギー大使」として活躍するという。

 シミバレーのボブ・ヒューバー(Bob Huber)市長は、「太陽光発電プログラムの成功に加えて、住民に省エネや持続可能性の取り組みを指導してくれる高校生の『エネルギー大使』の活躍は素晴らしい。彼らのおかげで、80件のイベントと280件の家庭へのエネルギー相談という成果が上がった」と評価している。

 シミバレーはロサンゼルス中心部から北西に約50kmの郊外にある自治体。ハリウッドで映画俳優として活躍した後にカリフォルニア州知事と第40代大統領を歴任したロナルド・レーガン氏が葬られた「ロナルド・レーガン大統領図書館」のある場所として知られる。