シンワアートオークションは9月20日、同社の連結子会社であるエーペック(東京都中央区)を通じて、中古太陽光発電施設の販売事業を開始すると発表した。シンワアートオークションは美術品を主体にしたオークション関連事業の大手企業。本業で蓄積したノウハウを生かし、営業運転開始済みの太陽光発電施設をオークション形式で販売する。

 エーペックは、これまで出力50kW未満の低圧連系型太陽光発電所を開発し、160基以上販売したほか、メガソーラーを含めた高圧連系の太陽光発電所を開発した実績がある。発電所の所在地も、栃木県から鹿児島県まで広範囲で手掛けている。

 独自の市場調査を行った結果、連系済みの太陽光発電施設の売却ニーズは全国的に大きく、中古太陽光発電施設の販売事業が成立すると判断した。既に国内で稼働している連系済みの太陽光発電施設を、オークション形式により販売する仕組みを構築する。

 新設する中古太陽光施設の販売事業の仕組みは以下になる。(1)自社で販売したものか否かにかかわらず、売却希望の連系済み太陽光発電施設を全国から募る。(2)売却希望の発電所に関し、過去の売電収入の状況、設備の現況を独自の基準で検査する。(3)過去の売電収入実績と太陽光パネルメーカーの算出した予想発電量を元に、固定価格買取制度(FIT)を利用した売電事業による残存期間の利回りを予想する。(4)算出した予想利回りを念頭に購入希望者を募る。(5)購入希望者に対して現地の下見期間を設けた上で、インターネット上での入札形式によるオークションで販売する――という手順を想定する。

 インターネットによるオークションシステムは、汎用システムをベースに、エーペック社内で開発したものを使うため、新たなシステム投資の負担は大きくないという。