図:「SJシリーズ TypeP1」
図:「SJシリーズ TypeP1」
[画像のクリックで拡大表示]

 日立産機システム(本社東京)は、現行の産業用インバーター「SJ700」シリーズの後継機として、工場のIoT化に対応した「SJシリーズ TypeP1」を2016年10月1日に発売する(ニュースリリース)。EN61508やEN61800 5-2 SIL3 STOといった機能安全規格に準拠。オプションでSS1やSBC、SLS、SDI、SSMにも対応でき、IoT搭載システムの安全性確保を図ることができる。

 通信規格としては、標準でModbus-RTUに対応し、オプションでEthernetやEtherCAT、PROFINET、Profibus-DPなどのフィールドネットワークへの対応が可能だ。独自のプログラム運転機能(EzSQ)とインバーター間通信機能(EzCOM)を備え、さまざまなカスタム運転を実現する。

 例えばリレーやタイマー、スイッチなどを接続するシステムでは、EzSQのプログラムによりリレー回路など外部回路を減らせる。EzSQにより、撹拌機で最初は材料をゆっくりかき混ぜ、一定時間後に高速で回すし始めるなどの自動速度変更が可能になる。さらに、複数のロールをコントロールする必要がある巻き取り機でEzCOM機能を活用すれば、複数インバーター間の速度・トルクを簡単に同期運転させられるという。

 使いやすさにも配慮した。パラメータ設定などの際に使うモニターにカラー液晶を採用し、見やすさと操作性を向上。同モニターはメモリーを内蔵し、着脱が可能なため、複数のインバーターにパラメータ設定やEzSQプログラムをコピーできる。24V直流制御電源を外部から供給すれば、主電源がオフの状態でもパラメータの設定が可能だ。