車両全体の約60kgという軽量化のうち、1/3にあたる約20kgがホワイトボディーの刷新によるものだ。アルミニウム(Al)合金の使用比率を増やしたことが大きく貢献している。
フロント・クロス・メンバーに押し出し成形のAl合金を採用した他、インストルメントパネル(インパネ)下のモジュール・クロス・メンバーにもAlシート材とAl合金を組み合わせて適用した。ボンネットやテールゲートにもAl合金を使用している。加えてフロント・サスペンション・トップの周辺部品に、一体成形のアルミ鋳造材を採用した。四つの鋼材部品を組み合わせていた先代モデルに比べて、部品点数を減らして軽くできた。フロントサスペンションの支持剛性を高める効果もある。
室内周辺の骨格には、高張力鋼板のホットプレス(熱間プレス)材を多用し、衝突時の乗員保護性能を高めている。フロントエイドとインテリアの結合部分、ルーフフレームの前側、センターピラー、サイドシル、フロア部分など適用箇所は多岐にわたる。熱間プレス材の使用割合は、ボディー質量の約20%を占めた。部材の厚さを部分的に変える加工を施して高強度を実現。一般的な高張力鋼板を使用した場合と比べて、軽量化の効果は4.6kgに上るという。変速機も部品配置を見直すなどして2〜3kg軽くすることができた。