光バイオ方式センサモジュール外観
光バイオ方式センサモジュール外観
[画像のクリックで拡大表示]
光バイオ方式センサモジュールの基本構成
光バイオ方式センサモジュールの基本構成
[画像のクリックで拡大表示]

 東京医科歯科大学とパイオニアは、呼気中のアセトンガス検出用の光バイオ方式センサーモジュールを共同開発した。東京医科歯科大学の「バイオ技術」とパイオニアの「光学技術」「小型化技術」を融合し、センサモジュールの高感度化と小型化を実現したという。

 東京医科歯科大学 教授の三林浩二氏の研究室では、呼気中に含まれる微量なアセトンを検出することで、「糖尿病患者のスクリーニング・糖尿病の進行度の非侵襲評価」や「健常者の脂肪代謝の評価」が可能となる技術「アセトン用バイオスニファ」の開発を進めている。

 この技術では、呼気中に含まれる多様な成分の中からアセトンのみを選択的に認識し、高感度かつリアルタイムに情報化する手段として、生体臭(ガス)と代謝の関係に着目。二級アルコール脱水素酵素(S-ADH)がアセトンと反応する際に、蛍光物質「還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)」が消費されて蛍光が減少する現象を利用している。

 今後、さらなる小型化と低コスト化を目指したモデルの開発を進めていくとしている。今回の共同研究の成果の詳細は、2018年9月18日から名古屋国際会議場で開催される「第79回応用物理学会秋季学術講演会」で共同発表される予定である。