トヨタ自動車のピックアップトラック「ハイラックス」が、13年ぶりに日本市場に帰ってきた(図1〜3)。新型ハイラックスは新興国市場をターゲットとする世界戦略車群「IMV」シリーズの中核車種で、タイの工場で生産して逆輸入する。価格は326万7000円から374万2200円。

図1 13年ぶりに日本市場に導入する新型「ハイラックス」
図1 13年ぶりに日本市場に導入する新型「ハイラックス」
[画像のクリックで拡大表示]
図2 横から
図2 横から
[画像のクリックで拡大表示]
図3 荷台
図3 荷台
[画像のクリックで拡大表示]

 「1ナンバーなため毎年車検が必要で、高速道路での料金が少し高い。実用面からは選択されにくいクルマかもしれない。だが、堂々とした佇まいがもたらす人とは違うモノを所有する喜びや、世界中で鍛え抜いたタフさを持ち合わせている。クルマがコモディティー化してくる日本市場に、こんなクルマがあってもいいのでは」。

図4 ハイラックスの開発責任者を務めたトヨタの前田昌彦氏
図4 ハイラックスの開発責任者を務めたトヨタの前田昌彦氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ハイラックスの開発責任者であるトヨタの前田昌彦氏(CV Company CV製品企画ZBチーフエンジニア)は2017年9月12日に開いた発表会で、日本市場に投入した理由を語った(図4)。ハイラックスは1968年の発売以来、約180の国や地域で販売してきたが、日本市場では販売台数の減少に伴って2004年に販売を終了していた。

 世界に目を向けると、ハイラックスはシリーズ累計で1730万台を売った人気車種だ。今回投入する車両は、2015年5月に全面改良した8代目のハイラックスである。東南アジアを中心に、2016年は約50万台を販売した。