EU(欧州連合)の駐日代表部は、大阪で9月20日から開催される「関西スマートエネルギーWeek 2017」に出展し、グリーンエネルギー関連ビジネスを手掛けるEU域内の38社と日本企業とのビジネスマッチングを目的とするミーティングの場を設ける。駐日EU代表部は2017年からの4年計画で、EU企業と日本企業の関係を強化するプログラム「EU Green Gateway to Japan」を実施しており、今回の活動はその一環となる。

 EU Green Gateway to Japanは、エネルギー、医療、環境、鉄道、建築・建設の5つのセクターを対象に展開されている。大阪のミーティングはこのうちエネルギーセクターにおいてユニークな製品・サービスを提供する38のEU企業が参加する。「参加企業を募集したところ、およそ100社が応募してきた。事前の市場調査に基づいて、その中から日本市場に進出できる可能性の高い38社に絞り込んだ」(駐日EU代表部 通商・経済部アタッシェのPablo Iglesias Rumbo氏)。

駐日EU代表部のPablo Igresias Rumbo氏
駐日EU代表部のPablo Iglesias Rumbo氏
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 38社の内訳は、スマートグリッドの需給管理などの「エネルギーマネジメント、IT」が8社、「太陽熱、風力、エネルギー貯蔵」が7社、「バイオマス、バイオガス、コジェネレーション(熱電併給)」が13社、「水力発電」が5社、「廃棄物処理」が5社(参加企業の一覧)。

 参加企業は、従業員数50人以下の中堅・中小企業が中心。例えば、太陽光発電ガラスを開発・販売するスペインOnyx Solar Energy社、有機性廃棄物を電気と熱に変換する小型発酵プラントを提供するドイツBEKON社、海流エネルギーを利用したエンジニアリングサービスを提供するフランスINNOSEA社などがある。「日本には太陽光、風力、地熱、バイオマスなど様々な再生可能エネルギーがあり、クリーンエネルギー関連ビジネスに適している」(Rumbo氏)。ミーティングの結果を受けて日本市場に参入するEU企業には、日本企業との提携を支援するファシリテート(合意形成のための調整作業)も実施するという。

■変更履歴
本文および写真キャプションで、Pablo Igresias Rumbo氏としていましたが、正しくはPablo Iglesias Rumbo氏です。お詫びして訂正します。また、当初参加予定だったギリシャBrite社の参加がキャンセルされましたので、本文から同社の名前を削除しました。 [2017/9/6 20:18]