片貝第二発電所
片貝第二発電所
(出所:北陸電力)
[画像のクリックで拡大表示]
水車羽根車
水車羽根車
(出所:北陸電力)
[画像のクリックで拡大表示]

 北陸電力は、片貝川水系の水力発電所「片貝第二発電所」(富山県魚津市)において設備改修を行い、発電所出力を300kW増加できることを確認した。電気事業法の規定に基づき、経済産業大臣に発電事業変更届出書を8月9日付で届け出た。

 同発電所は、1922年8月に運転開始した水力発電所。今回の改修では水車羽根車を交換し、性能確認試験を行った結果、最大出力が従来比300kW増の8600kWに向上した。発電電力量は年間約170万kWh増加する。これは一般家庭約540世帯の年間使用電力量に相当し、年間約1000tのCO2排出削減効果を見込めるという。

 同社は、北陸地方の豊かな水資源を活用し、水力発電の比率が高いのが特徴。2016年度の電源構成は、水力発電23%(3万kW未満13%、3万kW以上10%)、石炭火力63%、石油火力8%、太陽光3%、天然ガス火力1%、卸電力取引所1%となっている。

 同社では、電源の低炭素化の取り組みのひとつとして、水力発電量の拡大を目指して既設設備の改修に積極的に取り組んでおり、2025年度までに発電電力量を2007年度比で年間2.4億kWh拡大を目指している。

 このほかの取り組みとしては、太陽光発電所4カ所を稼働し、火力発電所6カ所のうち2カ所でバイオマスを混焼している。また、富山新港火力発電所において、天然ガスを燃料とするコンバインドサイクル(ガスタービン複合)発電を導入し、2018年11月から運転開始する予定。