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HOMEエネルギー > 国内最大級の水上メガソーラー、台風でパネル152枚が損傷

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国内最大級の水上メガソーラー、台風でパネル152枚が損傷

フランス企業製フロート架台が強風と高波で反転

  • 金子憲治=日経BPクリーンテック研究所
  • 2016/09/05 20:43
  • 1/1ページ
西側の縁が強風と高波で反転
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
西側2列分がほぼ反転した
(出所:日経BP)
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2列分が折り重なっている
(出所:日経BP)
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フロートからパネルがはみ出している縁部分が反転した
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 埼玉県川島町にある出力約7.55MWの国内最大級の水上メガソーラー(大規模太陽光発電所)「川島太陽と自然のめぐみソーラーパーク」が、8月22日の台風9号によるものと思われる強風と高波で損傷した。水面に浮かべた架台とそれに取り付けた太陽光パネルのうち、周辺部のフロート式架台がめくれ上るなどして152枚(41.8kW分)が損傷した。

 被災したメガソーラーは、川島町土地改良区の管理する農業用貯水池「梅ノ木古凍貯水池」の水面を活用し、2015 年 10 月 26 日に運転を開始した。貯水池の面積は約13万m2で、太陽光パネル2万7456枚をフロート式の架台に固定した。パネルは中国インリー・グリーンエナジー製の単結晶シリコン型(275W/枚)、フロート式架台はフランスのシエル・テール・インターナショナル社製を採用した。

 気象庁の公表データによると、川島町のある埼玉県南部は8月22日午後3~4時にかけ、台風9号の影響で、最大瞬間風速20m/秒を超える強風が吹いた。強風は、北西や西北西、西の方向から吹き付けたため、水上メガソーラーの西側の縁が強風と高波でめくれ上り、架台ごと裏返しになったと考えられる。

 西側の縁2列分が反転して、その横2列分のパネル上に折り重なったため、損傷した範囲が広がった。

 シエル・テール製のフロート式架台は、紫外線や腐食に強い高密度ポリエチレン製。フランスで5年以上の稼働実績があり、台風にも耐えられる十分な強度設計、連結技術を採用しているとされていた。国内で増えている水上メガソーラーでも採用が相次いでいる。

 「川島太陽と自然のめぐみソーラーパーク」の発電事業者は、スマートエナジー(東京都中央区)の設立したSPC(特定目的会社)「川島太陽と自然のめぐみソーラーパーク合同会社」。スマートエナジーのほか、省エネコンサルティングのスマートエナジーサービス(埼玉県さいたま市)、東上ガス(埼玉県志木市)、大東ガス(埼玉県入間郡三芳町)の4社が出資している。 

 損傷した原因に関し、スマートエナジーでは、「フロート式架台メーカーの設計基準より、水位が1m以上高くなって上下動が激しくなり、その状態で横風を受けたため、船が転覆するのと同じような状態になったと想定している」との見方を公表した。

 シエル・テール製のフロート式架台を採用した場合、通常、周辺部には太陽光パネルを載せていない、空のフロートを連結しておくことが一般的。今回、強風で反転したフロート架台の縁部分では、こうした空のフロート架台を連結しておらず、パネルがフロート式架台からはみ出す形になっていた。そのため、パネルの裏側から風であおられやすくなった可能性を指摘する見方もある。

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