韓国最大のディスプレー技術の国際会議「International Meeting on Information Display(IMID)」が、2016年8月23~26日の4日間にわたりチェジュ(済州)島の「International Convention Center Jeju(ICC Jeju)」で開催された。昨年まではテグ(大邱)広域市にある「EXCO」で開催されていたが、今年から変更になった。ICC Jejuは韓国を代表する観光地「中門観光団地」内にある。ビーチを中心に白を基調とした高級ホテルがゆったりと配置された風景は、どことなく沖縄に似ている。一昔前なら、韓国で新婚旅行と言えばここに来るのが一番人気だったそうである(最近は海外旅行が多い)。
筆者は最も近いホテルが満室だったためHyatt Regency Jejuに宿泊したが、会場までビーチ沿いの散策路を通って30分で着くので、シャトルバスは使わずに徒歩で会場まで往復した。運動不足の解消にはちょうど良い距離である。
これまでIMIDのセッション分類は、どちらかと言えばややアカデミック寄りで、具体的なアプリケーションをイメージしにくかった。それが、今年は非常に分かりやすくなっていた。例えば今年のスペシャルセッションは以下のようになっていて、とても分かりやすい。
・Oxide TFT mobility I, II, III
・Oxide TFT Reliability
・Oxide TFT Device Structure
・Oxide TFT Flexible/Process
・Oxide TFT Circuit/Application
・AR/VR I, II
・Wearable Electrode
・Wearable Sensors
・Stretchable/Wearable Display
・Stretchable/Wearable Electronics
・Stretchable/Wearable TFT
・Solution Processed OLED with High Performance
・OLED manufacturing by Solution Process
・Soluble OLED Materials
・Solution Processed Novel Device
・Automobile Display
・YLC(Young Leaders Conference)
中でも、AR(拡張現実感)やVR(仮想現実感)をテーマにした「AR/VRセッション」は立ち見が出るほどの盛況であり、今年最大のトピックスだったと思う。また、フレキシブル関連のセッションでは「Stretchable/Wearable」という言葉を前面に出して、「曲がっているが変形させることのできない既存のプラスチック基板のディスプレー製品とは一線を画したい」との意図が伺えた。
まず、展示会の内容から報告する。発表内容の総括は追って報告する予定である。