SUS静岡事業所のソーラーカーポート
SUS静岡事業所のソーラーカーポート
(出所:SUS)
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防寒テントシートと床台をオプションで用意
防寒テントシートと床台をオプションで用意
(出所:日経BP)
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 アルミニウム製機器製品などを製造するSUS(エスユウエス)(静岡市)は8月18日、静岡県菊川市と「災害時における避難所等施設利用に関する協定」を締結した。菊川市にある同社・静岡事業所の敷地内に設置したソーラーカーポートなどを、災害時に避難所や復興支援ボランティアの活動拠点などとして菊川市に提供する。

 同社は、太陽光発電用にアルミ製架台を手掛けており、次の戦略商品として太陽光パネルを駐車場の屋根に採用した「ソーラーカーポート」を製品化し、昨年、静岡事業所の従業員用駐車所に実証的に設置していた。

 出力0.7MWで、2805枚の太陽光パネルを屋根として並べ、396台分の駐車スペースがある。発電電力は、固定価格買取制度(FIT)を活用して売電している。プレキャスト式の基礎に3本の支柱を固定し、1ユニット(アレイ)は3つの基礎で85枚のパネルで構成する。1ユニットで12台の駐車スペースになる。

 駐車場の屋根として雨や日除けの機能を果たしつつ発電するほか、災害などの非常時には、避難施設として利用できるのが特徴。防寒テントシートと床台をオプションで用意しており、屋根(パネル)の下に設置することで、災害時に個室型の居住空間を提供できる。

 菊川市との協定では、災害発生時、被害状況や復旧状況に応じて、菊川市主導のもとに当該施設を活用する。例えば、周辺市民の住家が被害を受けた場合、公共交通機関の被災などにより帰宅困難者が発生した場合、または市の災害復興を支援するボランティアの受け入れを行う場合などに、被災者や救援者に居住空間を提供する。

 SUS静岡事業所のソーラーカーポートの建設費は、約2億3000万円。太陽光パネルは京セラ製を採用した。