GSSG Solarが建設したメガソーラー
GSSG Solarが建設したメガソーラー
(出所:GSSG Solar)
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 福島県は24日、郡山市に計画されているメガソーラー(大規模太陽光発電所)の環境影響評価(環境アセスメント)方法書に対する知事意見書を、事業主体である太陽Reserve3合同会社(東京都港区)に通知した。これは福島県環境影響評価条例に基づくもの。

 対象となったのは、同市逢瀬町夏出の約120haの用地に建設する予定の出力約50MWの「福島県郡山市砂欠山メガソーラー発電所」。完成すれば、福島県で最大規模の太陽光発電所になる。

 太陽Reserve3合同会社は、米国の太陽光発電開発事業者であるGSSG Solar社が設立した。同社は、日本国内で、固定価格買取制度(FIT)に基づく合計出力2.5GW以上の太陽光発電所の案件を評価している。すでに今年4月に長野県諏訪市に、出力47MWのメガソーラーを着工している。

 福島県郡山市砂欠山メガソーラー発電所の環境アセスメント方法書は、今年4月12日から5月11日まで縦覧され、4月22日に逢瀬町夏出集会所で説明会が開かれた。

 通知された知事意見書では、雨水や濁水対策の十分な評価のほか、動植物の生態系保全については、具体的に猛禽類や鳥類の調査を要請した。また、「郡山市景観づくり基本計画」の基本方針に基づき、太陽光パネルの反射光による遠方からの影響調査を求めた。

 福島県環境影響評価条例には、対象施設に「太陽光発電」の項目はないが、「区画面積75ha以上の電気供給業」に該当した場合、メガソーラーも環境アセスメントの対象となる。

  「方法書」は、環境アセスメントの方針や手法について記載したもの。今後、今回の知事意見書を踏まえた「調査・予測・評価」を実施し、 それを基に具体的な計画を記載した「準備書」「評価書」の手続き、最終的な「事後調査報告書」の作成・縦覧を経て、工事に着手することになる。