プロジェクトの概要
プロジェクトの概要
(出所:環境省)
[画像のクリックで拡大表示]

 環境省は8月21日、日本とタイの間で実施される二国間クレジット制度(JCM)のもと、工場屋根を利用した太陽光発電システム導入プロジェクトを登録したと発表した。JCM全体では19件目の登録プロジェクトで、タイでは初めてとなる。

 同プロジェクトは、同国サムラットプラカーンにある金属加工・家具製造工場の屋根に高効率太陽光パネルを導入することでCO2排出量を削減する。A-14工場(出力837kW)と本社ビル(出力157kW)の2カ所の屋根に合計994kWの太陽光発電システムを設置する。

 発電した電力は全量自家消費する。CO2削減量は年間491tで、2020年度までの累積削減量は2200t、2030年度までの累積削減量は7110tとなる見通し。プロジェクト実施者は、日本側がパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)とInterAct(東京都新宿区)、タイ側がSiam Steel International社。

 JCMは、途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラなどの普及や対策による温室効果ガス削減・吸収に対する貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するもの。JCMのパートナー国は17カ国。

 これまでに登録されたJCMプロジェクトは、インドネシアが7件、モンゴルが4件、ベトナムが4件、パラオが3件、タイが1件。2030年度までの累積で5000万t~1億tのCO2の国際的な排出削減・吸収量を見込んでいる。