米CleanSpark社は18日、カリフォルニア州ボレゴ・スプリングス(Borrego Springs)で進めていた事業用マイクログリッドの第1フェーズが完了したと発表した。同社は、エネルギー管理ソフトウエアなどの開発や販売を手掛けるベンチャー企業である。

 このマイクログリッドは、同社が第三者保有モデルなどによる太陽光発電サービスを手掛けるSungevity社、建設業者のWebcor社と提携し、町の南東部にあるラムズヒル・ゴルフ場(Rams Hill Golf Course)に構築したもの。米国では、商用系統が停電した場合、自立して長期間、ある程度の電力供給を続けられる電力システムをマイクログリッドと呼ぶことが多い。

 ラムズヒル・ゴルフ場のマイクログリッドは、832kWの太陽光パネルと分散制御システム、スマート監視システムなどから構成される。

 同マイクログリッドは、構内系統に接続された負荷を、将来ほかのマイクログリッドと連系できるように、12kVインフラ(受変電設備)に改修された。また、今後、定置型蓄電池やその他のマイクログリッド機能を「プラグ&プレイ」で容易に接続できるという。

 マイクログリッドの構築は5カ月で完了し、年間あたり約30万ドル(3000万円)の経費削減と8年での投資回収を見込んでいる。

 ラムズヒルのBecky Holeman最高財務責任者(CFO)は、「構築されたマイクログリッドの稼働状況は、当初の予想を上回っている。この電力システムは、今後も開発が継続され、発展していくと期待している」と述べている。

 ボレゴ・スプリングスには、エネルギー大手のSan Diego Gas & Electric (SDG&E)社が実証試験を行っているマイクログリッドがあり、CleanSpark社はSDG&Eのマイクログリッドとの接続を視野に入れているとみられる (関連記事)。