図1:「アセアンテクニカルセンター」の外観
図1:「アセアンテクニカルセンター」の外観
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図2:「アセアンテクニカルセンター」の内部
図2:「アセアンテクニカルセンター」の内部
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 アマダホールディングスは、ASEAN地域の統括機能をシンガポールからタイに移し、2016年10月をめどにASEAN地域統括本部とアマダアジアパシフィック社(以下、AAP社)を設立する(ニュースリリース)。これによってASEAN地域における経営を統合し、グループ全体で活動を強化する。同年8月18日には、同国のバンコク近郊で技術支援拠点「アマダアセアンテクニカルセンター」の稼働を開始(図1・2)。地域特性や市場ニーズを踏まえながら、顧客に加工技術を提案する。

 今回の再編では、板金加工機のアマダ(神奈川県伊勢原市)と切削・プレス・研削機のアマダマシンツール(同)、溶接機のアマダミヤチ(同)のタイ国内の現地法人を1社に集約する。同時に、ASEAN地域全体でも、グループ各社の現地法人を再編する計画だ。

 アマダアセアンテクニカルセンターには、3軸リニアドライブ・ファイバーレーザー加工機「FLC-3015AJ」(4kW)や多品種少量に対応するベンディング加工機「HG-1003ATC」、自動金型研削機「TOGU III-ID」といった最新の加工機やソフト、金型などをそろえた。顧客は、アマダから加工技術の提案を受ける他、実際に加工機などを使うこともできる。敷地面積は2万m2で、投資総額は約20億円。

 アマダグループは、世界各地に同様の拠点を設置しており、同センターは、タイをはじめベトナムやマレーシア、シンガポールの顧客に向けて活動を展開する。新テクニカルセンターでは特に、全工程での実証加工や提案機能を強化。加工に関する課題を解決するためのセミナーも計画する。さらには、顧客や社員を教育する技能訓練施設や、稼働保証のためのパーツセンターも併設し、加工機を導入した顧客を支援する。