「オフグリッド電力会社供給サービス」のサービス提供イメージ
「オフグリッド電力会社供給サービス」のサービス提供イメージ
(出所:アイ・グリッド・ソリューションズ)
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 アイ・グリッド・ソリューションズ(東京都千代田区)と環境エネルギー投資(東京都品川区)は、スーパーマーケットなどの建物屋根の遊休スペースに太陽光発電システムを建設し、そこで発電したクリーンな電力を、送電網を介さず建物側に直接供給する「オフグリッド電力会社供給サービス」を8月から順次提供開始する。

 顧客が所有する建物の条件に合わせて最適な太陽光発電設備の選定から設計、施工、保守運用までをパッケージ化して提供する。固定価格買取制度(FIT)を利用せず、発電した太陽光電力を100%地産地消する仕組み。

 国民負担となる「再エネ賦課金」が発生しない一方、建物所有者にとっては電気代を削減できる可能性がある。スーパーマーケットに導入した場合、5~10%程度の電気料金削減を見込んでいるという。

 サービス提供にあたって両社は、専門の事業会社「VPP Japan」(東京都品川区)を設立した。VPP Japanの投資で太陽光発電システムを設置・運用するため、顧客は発電設備を購入したり、資産として計上する必要がなく、設置スペースを貸与するだけでサービスを利用できる。

 アイ・グリッドは、流通小売業を中心に全国5600カ所のエネルギー管理システム(EMS)の導入実績がある。将来的には、EMSから取得したビッグデータおよび今回のサービスで導入した太陽光発電システムを活用し、蓄電ソリューション、EMS、デマンドレスポンス(DR:需要応答)をネットワークシステムで接続して最適制御するバーチャルパワープラント(VPP)の構築を目指す。