アイリスオーヤマは、机などに置いて使う「置き型ドライヤー(HDR-S1)」を2017年8月21日に発売する(ニュースリリース)。両手を自由に使うことができ、髪を乾かしながら別の作業ができることが特徴。夜間の使用や“ながら”使用を想定し、運転音を50dBに抑えた。参考価格は7980円(税別)。初年度の販売台数は5万台とする。

「テレビを見ながら」などの“ながら”作業を可能にする、アイリスオーヤマの「置き型ドライヤー(HDR-S1)」。(写真:アイリスオーヤマ)
「テレビを見ながら」などの“ながら”作業を可能にする、アイリスオーヤマの「置き型ドライヤー(HDR-S1)」。(写真:アイリスオーヤマ)
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 風量はTURBO(風量強)時で1.6m3/分。吹き出し口が大きく、広範囲に温風を放出するので、局所的な熱の集中を防ぎ髪へのダメージを抑えられるとする。また、マイナスイオン発生機能があり、静電気の発生を抑えて髪の広がりを低減するとしている。本体を手で持って髪を乾かすこともできる。

 “置いて使える”家庭用ドライヤー自体は、厳密にはそれほど珍しいものではない。例えば、ドライヤー高機能・高価格化のきっかけを作ったパナソニックの「ナノケア」シリーズは、本体を置いて使えるようにする「専用置き台」を用意していた製品があった(2006年発売の「EH5441」、2007年発売の「EH5442」、2008年発売の「EH-NA90」、2009年発売の「EH-NA91」、2010年発売の「EH-NA92」など)。当時のプレスリリースによれば「両手を使って髪を乾かすことができるので使いやすい」ことを売りとした製品で、“ながら”を想定したものではなかったと思われる。2011年以降、同シリーズに置き台は付属していない。

パナソニック(当時、松下電器産業)の「EH5441」。置き台が付属していた。(写真:パナソニック)
パナソニック(当時、松下電器産業)の「EH5441」。置き台が付属していた。(写真:パナソニック)
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 なお、“乾かすだけでなく髪のケアができる”とうたった「ナノケア」は2005年の発売以来、根強い人気を誇っており、累計販売台数は800万台を突破したという。今年の新製品「EH-NA99」は、室温を検知し、自動で温風・冷風を交互に出すことで毛先のまとまりとツヤをもたらすとする「毛先集中ケアモード」が特徴だ。2017年9月1日発売で、月産5万6000台を予定している(ニュースリリース)。

パナソニックの「EH-NA99」(ルージュピンク)。ノズル形状や風圧の制御などにより、乾燥スピードを高めるなどの工夫も施している。(写真:パナソニック)
パナソニックの「EH-NA99」(ルージュピンク)。ノズル形状や風圧の制御などにより、乾燥スピードを高めるなどの工夫も施している。(写真:パナソニック)
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