納入している「TSM-PE14H」
納入している「TSM-PE14H」
(出所:トリナ・ソーラー)

 太陽光パネル大手の中国トリナ・ソーラーは8月14日、スペインで建設中の出力500MWの太陽光発電プロジェクトに、自社製の太陽光パネルを供給していると発表した。欧州で最大規模の太陽光発電プロジェクトとしている。

 スペイン南東部のムルシア州ムラに立地する。敷地面積は1000haで、2019年末までに稼働する予定。スペインのゼネコン(総合建設会社)であるACS Groupが、子会社のCobraを通じて開発している。

 トリナ・ソーラーは、出力167MW分の太陽光パネルを供給している。多結晶シリコン型で出力335~340W/枚の「TSM-PE14H」を49万6000枚納入する。納入時期は、2018年第3四半期~2019年第1四半期となっている。

 納入している太陽光パネルは、ハーフセルを採用したほか、従来パネルのようにすべてのセルを直列で接続するのではなく、直列接続したセル群を並列に接続したタイプとしている。

 直流1500Vに対応していることから、ストリング(太陽光パネルを接続する単位)を構成するパネル枚数を増やせ、BOSコスト(太陽光パネルを除く周辺機器と工事などの費用)を削減でき、規模の大きな太陽光発電所ほど有効になるとしている。

 トリナ・ソーラーによると、スペインの太陽光発電設置市場は近年、停滞していた。その中で、今回の欧州最大規模の太陽光発電プロジェクトが実現したことは、政府による助成などを受けない状況でも、太陽光発電の競争力が高いことを示したものと強調している。