米ファーストソーラー(First Solar)社が、インドやトルコなど新興国市場での攻勢を強めている。

 同社は10日、インドの現地法人であるFirst Solar Power India Pvt社がアーンドラ・プラデーシュ(Andhra Pradesh)州とテランガーナ(Telangana)州でそれぞれ80MWと50MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼働を開始したと発表した。

 これらのメガソーラーは、同社が所有するプロジェクト・ポートフォリオ、260MWの一部だという。これまでに同社がインドで建設し稼働中のメガソーラーの累積設備容量は150MWとなり、同国における太陽光発電の設備容量は1GWに到達したという。

 両メガソーラーは、インドの平均的な家庭の電気消費量に換算すると約22万7500軒分に相当し、温室効果ガスの排出量を年間20万4000t削減できるという。両案件とも、25年間の電力購入契約に基づき、発電電力の全量を地元の電力会社に売却する。

 また同社は翌11日、トルコで2016年の上半期に太陽光パネル160MWの販売を計上したと発表した。発注元の企業は、トルコのBasariarge Enerji社とZorlu Enerji社である。

 Zorlu Enerji社は、ファーストソーラー社から「Series 4」薄膜太陽光パネル100MWの供給を受ける契約を締結したという。メガソーラーの建設と稼働は2017年を見込む。

 Basariarge Enerji社は、60MWの太陽光パネルをファーストソーラー社に発注した。同社自身のメガソーラー・プロジェクトと、他社に対するEPC(設計・調達・施工)サービスで使用する。ファーストソーラー社からの太陽光パネルの供給は、2016年の終わりに開始される見込みである。

 ファーストソーラー社は、2014年4月にイスタンブールに現地事務所を開設した。同社はこれまでに300MW以上の太陽光パネルを販売、または販売契約を締結しているという。