サンテックパワージャパンのガオ・ジャン社長
サンテックパワージャパンのガオ・ジャン社長
(出所:日経BP)
50年間の累計出荷量
50年間の累計出荷量
(出所:サンテックパワージャパン)
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 中国の大手太陽光パネルメーカーの日本法人、サンテックパワージャパン(東京都新宿区)は7月、事業の現状や今後の方針などを明らかにした。

 同社は、前身のMSKが1967年7月に創業されて以降、50周年を迎えた。2006年に、中国サンテックパワーグループの傘下に入っている。

 「日本では、今後も太陽光発電の拡大が求められている。太陽光を巡る環境は、時代とともに変わる。例えば、買取価格の低下は、低コストで良質な発電システムの開発を要求する。各段階に合わせて最適な関連製品・サービスを提供することで、次の50年間も成長していきたい」(サンテックパワージャパンのガオ・ジャン社長)としている。

 MSK時代を含めた50年間の太陽光パネルの累計出荷量は、出力1.3GW以上となった。

 日本の太陽光発電事業やパネル事業の環境変化に合わせて、事業モデルを変えてきた(関連コラム1)。当初のパネルの製造・販売から、現在では、発電システム販売、発電事業、O&M(運用・保守)といった太陽光発電全体に広がり、さらに、地中熱ヒートポンプ、蓄電池を使ったエネルギー貯蔵システム、LED照明など、総合的なクリーンエネルギー企業グループを目指す戦略を掲げている(同コラム2)。

 2016年度の出荷量は、出力約200MWだった。産業用が約68%、住宅用が約14%を占めた。出荷量は2015年度とほぼ同じとし、パネル価格の下落の影響により減収となったとしている。

 減収となったものの、増益を達成した。増益の要因は、パネルの輸入コストの減少、国内輸送費の削減、国内での部材調達費の削減としている。現在まで、7四半期連続で黒字となっている。

 2017年度の業績予想は、出荷量が出力約300MWに増え、増収増益を見込んでいる。産業用と住宅用の比率は、2016年度とほぼ変わらないと見ている。2018年度に入ると、住宅用の比率が高まってくると予想している。

 このほか、発電事業やO&M事業は、順調に拡大しつつあるという。