スペインの太陽光パネルメーカーであるTMS PV Modules and Solar Systems(Tamesol)社は8月8日、トルコで設備容量の合計が37MWとなるメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設するプロジェクトを受注したと発表した。

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 Tamesol社はトルコのArevo Enerji社と独占パートナー契約を締結し、イスタンブール、イズミル(Izmir)、メルスィン(Mersin)の3カ所で設置するTamesol社製太陽光パネルの輸入をArevo Enerji社が担当するという。

 トルコは欧州連合(EU)の加盟国ではないが、欧州の一角として中国から輸入される太陽光パネルに対して厳しい反ダンピング措置を講じている。このため、Tamesol社は同社が中国メーカーに代わるパネルの主要サプライヤーの1社に選択されたという。

 Tamesol社とArevo Enerji社は現在、トルコ国内における他のプロジェクトも検討中であり、2018年の残りの期間中に設備容量の合計で80MW、さらに2018年には180MWに達することを目指している。

 Tamesol社はスペインのジローナ(Girona)を拠点とし、2005年に創業した太陽光パネルメーカー。製造拠点はベトナムなどアジア域内の3カ所にあり、製造能力は年産500MW。現在、世界30カ国以上にパネルを供給するほか、メガソーラーなどのEPC(設計・調達・施工)サービスも手掛ける。

 今回のプロジェクト受注では、Tamesol社の製造拠点がベトナムなどにあることに加え、トルコ政府との粘り強い交渉が功を奏したという。

 トルコは年間の平均日照時間が2600時間以上と、太陽光発電には適した地域である。同国政府は2023年までに最低3GWの設備容量を普及目標として掲げており、メガソーラーのプロジェクトも増加傾向にある(関連記事1)(関連記事2)。